2004年07月09日
C4L-LDPEの値上げ交渉が決着
レジン各社の要求を需要家側が受け入れ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 C4コモノマーによるL-LDPE(直鎖状低密度ポリエチレン)の価格交渉が決着した。同樹脂メーカーの希望が全面的に需要家各社に受け入れられる形での決着となった模様。上げ幅は、取り引き数量の規模や品種によって異なるが、キログラム当たり13〜15円の範囲内が多い。

 樹脂メーカ−にとっては満額回答を得ての決着となったといえるわけで、同樹脂ではきわめてまれなケース。これには、同樹脂の需給バランスがここにきて一気に逼迫してきたことが大きく作用している。その最大の要因は、この春以降、原料のエチレンが不足気味となっていたのに加えてコモノマーのブテン1の確保が困難となってきたことに伴い減産を余儀なくされる同樹脂メーカーが相次ぎ始めたことにあるようだ。

 同樹脂の場合、長年にわたって供給力が需要を上回る状態が続いてきたため、これまでの値上げ交渉の多くは樹脂メーカー側が目標としていた上げ幅をかなり圧縮するかたちで妥協するというパターンの繰り返しとなっていた。今回は、客観情勢が完全にサプライヤ各社に有利な状態に変わったことで早期決着となったもので、このため今後のポリエチレン全体の価格交渉のポイントはHP−LDPEとHDPEの大手フィルムメーカーとの最終的な話し合いの行方に移ることになる。