2004年07月13日 |
PSの6月の出荷、国内も輸出も好調で前年を14%上回る |
4〜6月期も内需が輸出をカバーして4%増に |
【カテゴリー】:実績/統計 【関連企業・団体】:日本スチレン工業会 |
日本スチレン工業会が13日に明らかにしたところによると、ポリスチレン(PS)の6月の出荷は国内向けも輸出もともに好調で、総出荷数量は前年同月を14%上回った。国内向けは14%、輸出は8%それぞれ前年を上回っている。国内と輸出が揃って前年同月を上回るのは最近のPSでは極めてまれなケース。 国内向けは、電機工業用、包装用、雑貨産業用、FS用の全ての分野で前年超えとなった。全体に不振であった昨年6月と異なり実需が回復してきたことと、同樹脂各社が打ち出した値上げ表明を受けて前倒し需要が発生したことが前年を大きく上回った要因と見られる。分野別では、雑貨産業用の28%増が特に目を引く。建材関連需要の拡大が少なからず効いてのものという。 輸出は、香港や中国の需要の拡大に支えられて今年初めての前年同月超えとなった。一方の生産は定修の影響もあって3%減となり、このため月末在庫は前年を22%下回るレベルまで縮小した。今年に入ってからの最小規模で、在庫率はわずか1.0ヶ月分になている。 こうした結果、4〜6月期の総出荷量は前年同期を4%上回る規模となった。国内向けが5%増えて、輸出の13%減をカバーした。国内向けの伸びには、事務機器、OPS、建材等の分野の需要が回復傾向をたどり始めたことが少なからず作用しているという。輸出の減少は、PS各社が採算を重視して特定の需要家向けに供給を限定する政策を継続しているためと見られる。 また、今年1月から6月までの出荷の累計は47万6,806トンとなった。前年同期を3%下回っている。うち国内向けは2%増の45万5,162トンと着実な成長を遂げている。しかし輸出は51%減の2万1,644トンにとどまっている。各社が選別輸出に徹してきたことによる。 需要分野別の国内向け出荷の数量と対前年同期比は以下の通り。 ▽電機工業用 91,679トン( 94%) ▽包装用 173,481トン(103%) ▽雑貨産業用 95,970トン(109%) ▽FS用 94,032トン(100%) 合計 455,162トン(102%) ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/0713smps.TIF |