2004年07月20日
三井化学、BPAでも3次値上げを表明
8月2日出荷分からキロ23円引き上げへ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は20日、BPA(ビスフェノールA)の国内価格を8月2日出荷分から1キログラム当たり23円引き上げると発表した。同社がBPAの値上げに踏み切るのは2月と6月に続いて今回が今年に入ってから3度目。アップ率は平均15%となる。

 今回の値上げも、前の2回と同様に原料価格の高騰分を製品価格に転嫁することが目的。上げ幅をキロ23円としたことについては、原料フェノールの当面の価格がベンゼンの続騰によって同15円引き上げられたのに伴ってBPAのコストが同13円アップしたことと、過去2回の値上げで実現できなかった未転嫁分が同10円に達しているため、と説明している。

 同社では、この要求が受け入れられない場合は、採算確保上、ベンゼンの購入量の削減とBPAの減産に踏み切らざるを得ないと述べている。

 また同社では、原料高に対処してBPAの輸出価格の底上げにも取り組んでいて、20日現在の中国向け価格はトン当たり1,500ドルになっている。第2・四半期の平均に比べると同250ドル高い。1週間前に対比して100ドルアップとなっている。同社では早急に1,550ドルまで持っていきたいとしている。

 なお、関連製品であるエポキシ樹脂については、キロ30円の値上げを目指す第2次価格修正の交渉を需要家各社と進めている。