2004年07月21日
旭化成ケミ、SMの減産を8月も継続
BZの続騰に対処、追加値上げも検討
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:旭化成、旭化成ケミカルズ

 旭化成ケミカルズは、SM(スチレンモノマー)の減産を8月も継続することになった。BZ(ベンゼン)の続騰に対処してのもので、水島工場内の合計3系列のSM装置のうちのB地区の年産15万トン設備とC地区の同30万トン設備の稼働率をそれぞれ60%と80%に抑えていく。トータルの減産率は7月と同じ15%となる。
 
 BZの価格は、今年に入ってから月を追って急上昇を続けている。国際価格の指標である米国のコントラクト・プライス(US・CP)は、今年1月の時点でガロン当たり171.5セントであったのが2月に198セント、3月に200セント、4月に235セントと急騰、6月には260セントになり、そして7月には307セント(トン当たり920ドル)まで跳ね上がっている。スポット相場はさらに高く、先週末の米国市場では400セントをつけた。アジア相場も1070ドルという超高値に達している。
 8月にはUS・CPもスポット価格もさらに上昇するのが必至と見られている。このため旭化成ケミカルズでは、採算割れを回避するにはBZの購入量を極力絞っていくほかないとして減産の継続を決めたもの。加えて、SMの追加値上げについても検討に入っている。なお、キロ10円の第3次値上げの交渉は同社の希望通りの上げ幅で今週末に決着の見通しという。