2004年07月21日 |
「シリコーン」中国の昨年の輸入量10万トン、日本トップで3万6000トン |
【カテゴリー】:行政/団体 【関連企業・団体】:GE東芝シリコーン、信越化学工業、東芝 |
中国政府(商務部)が16日からジメチル・シクロシロキサン(シリコーン)を対象にアンチダンピング(AD)調査を開始したことについて、国内メーカーの信越化学工業、GE東芝シリコーン両社は21日、「対応策は目下検討中」とコメントした。詳細を調査した上で応訴するかどうか決めたいとしている。中国のAD調査は、1997年以降これまでに31件行われ、このうち日本からの輸入品を対象にしたものは18件目となった。 経産省では中国当局がWTO協定に基づき、整合的な手続きが行われることを期待しており、今後、調査の進め方等に問題が見られる場合は、必要に応じて申し入れを行う方針だとしている。 対象製品のシメチル・シクロシロキサン(関税番号3910000)は、いわゆる「シリコーン」とよばれる耐熱性、耐薬品性に優れた樹脂のことで、主に潤滑油や電機絶縁材料として使用されている。半導体用の「シリコン」は、珪素から作られる無機物で、珪素に他の元素を反応させて合成する「シリコーン」とは物性も用途も全く異なる。 中国は今回、このほかに関税番号29310000:38149090の2つの製品をADの調査対象にあげているが、該当製品などの詳細は経産省で確認中。 シリコーンの関連データは以下の通り。 【シリコーンの国内生産企業と生産能力】(単位トン/年) 信越化学 115,000 GE東芝シリコーン 40,000 【ジメチル・シクロシロキサン(シリコーン)の日本から中国への輸出量】 1999年 13,809トン 5,185百万円 375円/キログラム 2000年 19,034トン 6,566百万円 345円/キログラム 2001年 21,828トン 7,657百万円 351円/キログラム 2002年 25,873トン 9,308百万円 360円/キログラム 2003年 30,411トン 9,856百万円 324円/キログラム 【ジメチル・シクロシロキサン(シリコーン) 中国の輸入量】 ()内は世界計に占める割合 2001年 2002年 2003年 日本 24,327トン(38.9%) 33,257トン(40.7%) 36,423トン(35.8%) 米国 7,210トン(11.5%) 8,571トン(10.5%) 13,301トン(13.1%) ドイツ 5,410トン( 8.6%) 7,073トン( 8.7%) 9,888トン( 9.7%) 英国 5,026トン( 8.0%) 7,315トン( 8.9%) 9,726トン( 9.6%) 世界計 62,610トン 81,732トン 101,710トン |