2001年11月07日
中国市場における日本の樹脂のシェアがさらに低下
9月の中国の汎用樹脂輸入で上位3位入りは塩ビだけ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 中国が海外から輸入する汎用樹脂の中に占める日本品の比率がここにきて一段と低下してきた。
 9月の中国の輸入通関統計を見ると、汎用5樹脂の中で上位3位に入っている日本の樹脂は塩ビ(PVC)だけとなっている。PVCは他の国の輸入通関数量を大きく引き離してトップの地位を維持している。しかし、他の樹脂は一段とシェアが縮小し、ランキングが下がっている。かつては中国市場でも圧倒的なシェアを誇っていた日本の汎用樹脂だが、いまや厳しい国際生存競争の中で存在感が急速に薄らいできていると言える。

 9月の各樹脂の輸入通関実績の中に占める日本品は、LDPEが
1万4,420トンで全体の中の第7位、HDPEが1万2,708トンで第4位、PPが1万3,735トンで第5位、PSが1万1,568トンで第5位、PVCが5万6,684トンで第1位--となっている。
 1~9月の累計では、LDPEが10万2,400トンで第6位、HDPEが9万7,552トンで第4位、PPが13万8,010トンで第6位、PSが9万6,356トンで第5位、PVCが39万4,563トンで第1位--となっている。中国の厳しい価格政策にPVCを除く日本の樹脂メーカーが対応していけなくなっている感じだ。