2004年07月28日 |
中国でスパンデックス及び原料PTMEGの新設続く |
【カテゴリー】:海外 【関連企業・団体】:BASF、旭化成 |
中国ではスパンデックス(ポリウレタン弾性繊維)の新増設が相次ぎ、本年の能力は13万トンを超えるとみられている。需給が緩んで日本からの輸出価格が一段安となっているが、これに合わせて原料PTMEG設備の新設計画も続出している。 スパンデックスについては、浙江 Huafeng スパンデックス(浙江省温州:12千トン)、煙台スパンデックス(山東省煙台:10.5千トン)、LDZスパンデックス(江蘇省連雲港:7.5千トン)、暁星スパンデックス(浙江省嘉興:7.3千トン)、杭州旭化成(浙江省杭州:5千トン)等のメーカーがあるが、本年6月、INVISTA(コーク社がDuPontから買収)が仏山プラスチックと覚書を締結、新体制の下での最初の拡張計画として1億ドル以上を投資して広東省仏山に2006年までに12千トンの最新鋭プラントを建設すると発表した。さらに韓国系の暁星(広東)社が広東省珠海に18千トンのスパンデックス工場建設を計画している。 原料PTMEGについては、以下の計画が進行中である。 ◇中国藍星集団(Blue Star)は、当初天津で1.4-ブタンジオール25千トンプラントを計画していたが、これにPTMEG 50千トンプラントを加えることを検討している。 ◇BASFは、上海化学工業パークで世界最大の6万トンプラントを建設中。これはBASFが新たに開発した最新鋭の技術を使用し、1.4-ブタンジオールの中間工程を省略し、PTMEGの原料のTHFをブタンから直接生産するもの。 ◇台湾の大連化学は江蘇省儀征の4万トンプラントを本年4月に完成し、商業生産を開始した。 ◇またSinochemは、江蘇省太倉で6万トンのABSとともに、2万トンのPTMEGを建設中である。 ◇さらに四川天化は、DuPontから1.4-ブタンジオール製造の新技術を導入した。四川省瀘州での生産を目指しており、既に政府の認可を得て設計中。合わせて1万4千トンのPTMEG建設も検討している。 (上海発=特約) |