2004年08月03日
クラレ、大孔径中空糸ろ過膜から「プール循環ろ過システム」
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:クラレ

 クラレは3日、大孔径ろ過膜をカートリッジに使った新世代のプール循環ろ過システム「メガフローF シリーズ」を開発、9月初旬から小・中・高校・大学をはじめ、公営・民間のプール向けに発売すると発表した。
 
 家庭用浄水器などに使われる精密ろ過用の中空糸膜孔径(0.1ミクロン)は、プールへの転用が難しい。このため「より大流量」をコンセプトに、約20倍にあたる2.5ミクロンという大孔径の中空糸ろ過膜を開発した。「メガフローF シリーズ」には、コンパクトで全自動のため操作が簡単、ランニングコストが低く、透明度が非常に高いプールの運営ができるなどの特徴がある。

 現在、プールに採用されている循環ろ過システムには、砂や珪藻土といったろ材が使用
されている。これらは、装置が大きく操作が面倒な上、ろ材の交換時には多量の使用済
みの砂や珪藻土の廃棄処理が必要だ。また、プール水の透明度が上がらず、凝集剤を投与しているプールもある。

 「メガフローF シリーズ」には、孔径が2.5ミクロンの中空糸膜が使用されており、従来の砂ろ過の隙間の5ー10ミクロンよりも細かいため、これまで難しかった濁り成分が簡単に除去ができる。また、ろ材の取り替えもカートリッジの交換だけで済む。運転は全自動で管理されているため、ろ過されたプール水の水質も均一になる。初年度5億円、3年後50億円の売上高を見込んでいる。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/0803kurare.pdf