2004年08月04日
日本ポリペンコ、「MCナイロン」着色剤を「環境配慮型」に変更
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:三菱樹脂

 エンプラ素材メーカーの日本ポリペンコ(東京都千代田区、小林正威社長)は4日、切削加工用ナイロン「MCナイロン」の標準グレード「MC901」に使用している着色剤について、従来のコバルトブルーから、コバルトやクロムを含まない軽金属を主成分とした着色剤に変更すると発表した。9月1日から順次出荷を開始する。これに伴い製品の色調も、従来のコバルトブルー色からウルトラマリンブルー色に変わる。

 同社は、三菱樹脂(51%)とスイス・コートランド社(49%)の共同出資会社。1967年に国内で初めて「MCナイロン」の販売を開始した。「MCナイロン」は、ナイロン6のモノマーであるカプロラクタムを独自の方法によって大気圧下で重合成形し、ナイロンの特性を向上させた素材で、機械的強度、耐摩耗性、耐熱性、自己潤滑性に優れている。車輪や歯車、ライナーなどに加工され、搬送機器などの産業装置や遊戯施設の車輪などとして幅広く使われている。

 標準グレードの「MC901」には、これまでコバルトブルー色の着色剤を使用、現在では事実上の業界標準色となっている。しかし、主成分のコバルトおよびクロムは重金属のため、PRTR法の届出対象物質になっている。このため重金属を含まない着色剤に変更することにした。色調は従来より鮮やかな青色(ウルトラマリンブルー色)に変わるが、機械的性質・耐熱性・機械加工性などの品質、価格などに変更はない。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/0804popenco.doc.doc