2004年08月16日
韓国勢が相次ぎポリオレフィンの高値をオファー
アジア地区でトン1,000ドル以下の提示が姿消す
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社の情報によると、アジア地域におけるポリオレフィンのオファー価格が先週半ばから再び高騰しはじめた。
 サムスン・アトフィナやLG石化などの韓国のポリオレフィンメーカーがスポット市場で競って高値を提示していることによるという。
 
 週末におけるオファー価格は、HP-LDPEがトン当たりCFR1,200ドル、L-LDPEが同1,050ドル、HDPEが同1,100ドル(以上はいずれもフィルム用品種)、PPのホモポリマーの射出成形用が同1,050ドル--となっている。1週間で同40〜60ドル上がった勘定になる。これに伴い、アジア地域では同1,000ドル以下の提示価格はついに皆無となった。
 最大の背景はオレフィンのスポット相場がナフサの高騰に歩調を合わせて急上昇してきたことにある。市場ではナフサの先高観が一段と強まっており、それに伴いオレフィンの唱え値も各地で続騰している。エチレンのオファー価格の中には同1,050ドルも散見され、プロピレンも920ドルを提示するトレーダーが現れている。
 ただし、実際の取り引き価格はエチレンもプロピレンももう少し安いレベルにあり、したがってポリオレフィンの実勢価格もサプライヤーのオファー通りのところまでは上がらないとの見方が商社筋には少なくない。