2004年08月17日
米・商務省、中国等からの輸入PE袋にAD税を課税
中国品の課税率は最低で19.8%、最高では41.3%
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 米国商務省はこのほど同国の関税当局に対して、中国、タイ、マレーシアの3カ国から輸入されるPE袋(ポリエチレン製リテールキャリアーバッグ)にアンチダンピング税を課税するよう通達した。8月9日からの適用を指示している。
 
 これは、これら3カ国から持ち込まれているPE袋の価格が国産品の価格を大きく下回っていて不当廉売に当たるとの裁定を下したことによるもの。商務省は国内のPE袋事業者団体からの提訴を受けて今年1月26日にダンピングを仮裁定し、そしてその後は国際貿易委員会とともに事実関係を入念に調査してきたが、結局は7月末に"クロ"の最終判定を下した。
 
 これら3カ国から米国に持ち込まれているPE袋の数量は明らかでないが、大手商社筋の間には、中国品が年間291億枚、タイ品が52億枚、マレーシア品が22億枚ていどではないかと見る向きが多い。
 
 今回商務省が示した税率は、中国品が最低19.79%、最高41.28%、タイ品が最低2.26%、最高122.88%、マレーシア品が最低84.94%、最高101.74%--となっている。わが国のPEフィルムメーカーの中には、今回の米国の措置に伴って日本に製品をこれまで以上に振り向けるところが出てくることを警戒する向きも現れている。