2004年08月17日
軽量プラパレットの需要が急拡大
中国政府による木製品からの転換指導も促進材に
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 PP(ポリプロピレン)およびHDPE(高密度ポリエチレン)メーカー筋によると、ここにきて両樹脂のパレット向け品種の出荷数量が急増してきた。パレット向け単独の正確な実績は明らかでないが、パレット向けが大半を占めていると見られるコンテナー類の分野の今年1月から6月までの出荷の累計は、PP製品が約7万6,000トンで前年同期を27%上回っており、絶対量がまだ多くないHDPE製品も1万6,000トンで61%増となっている。
 
 他の品種にない高い伸びとなっているわけで、この数年見られなかった特異の現象といえる。この要因については、重量が従来のパレットの2分の1の約4キログラムという軽量パレットの需要が急増してきたことにあると両樹脂メーカーの多くが分析している。これは、中国政府が昨年秋に同国向けの全ての物資の輸出に使用するパレットを衛生性の確保の観点から従来の木製品からワンウエーのプラスチック製品に切り替えるよう各国に指示してきたことと、日本国内でも衛生性に優れるプラスチック製品の採用に本腰を入れる流通業者が増えてきたことによるものと見られている。
 軽量でも耐久力は十分とされるので、今後も同パレットの普及には一段と加速がつく公算が高い。