2004年08月20日 |
EPTの需給、大手メ−カーの生産縮小で一段と逼迫へ |
三井化学は輸出価格を最低1,800ドルに引き上げ |
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品 【関連企業・団体】:DSM、三井化学 |
エラストマーの代表品種といえるEPTの需給バランスが9月以降、世界全体で一段と逼迫する公算が濃厚となってきた。需要がここにきて活発化してきた一方で、大手メーカーのDSMが採算割れを理由に米国ならびに日本での生産の打ち切りをユーザー各社に通告してきたことによるもの。 こうした中で海外相場もいち早く各地で急上昇している。需要の拡大が目覚しいアジア市場では特に顕著で、スポット相場はこの1ヶ月でトン当たり100ドル上がって、直近のCFR価格は中国でもアセアン諸国でも約1,800ドルとなっている。3ヶ月単位のコントラクトプライスも第2・四半期より100ドル高い1,650〜1,700ドルに底上げされている。 しかも、9月分については、アジア地域の需要家の多くが先行き不安感から高値のオファーを出し始めていることもあって続騰が必至の見通しにある。 こうした環境の変化を捉えて、大手の一つの三井化学では、原料ナフサの高騰分をEPTの輸出価格にすかさず転嫁していく構え。9月以降の船積み分についてはスポット分もコントラクト分も200ドル引き上げる考え。コントラクト価格は最低1,800ドルに是正することにしている。 |