2004年08月23日
アジアのエチレンのスポット相場がさらに上昇
商社の中には9月1,200ドルと予想する向きも
【カテゴリー】:市況
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 大手商社ならびにエチレンセンター筋によると、アジア地域におけるエチレンのスポット相場は先週に入っても引き続き各地で上昇、週末のCFR価格は極東地域の高値がトン当たり1,060ドル、東南アジア地域の同じく高値が同1,080ドルとなった。
 
 1週間前に比べると極東こそ10ドル前後のアップにとどまっているものの、東南アジアでは20ドル強の値上がりとなっている。タイのNPCが年産25万トン能力のHDPEプラントを建設して7月から操業を開始したことでエチレンの需給が一段と逼迫したためと見られる。
 アジア地域では年内いっぱいエチレンプラントの新増設がないので、中国における誘導品の需要が縮小しない限りエチレンの需給はタイトのまま推移する公算が濃厚。このため大手商社の中には、今後もなおエチレンのスポット相場はなだらかな上昇を続け、9月初旬には1,200ドルまでいくと予想する向きが出ている。なお、アジア地域ではプロピレンのスポット相場も高値が続騰していて同970ドルの取り引きも散見される。