2001年11月02日
汎用4樹脂の9月の対中輸出、一段と不振
塩ビは横並びだが、他は全て前年割れに
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 汎用4樹脂(ポリオレフィン3樹脂とポリスチレン)の9月の輸出通関数量のうち圧倒的多数を占める中国向け(香港向けを含む)は一段と低調なものとなった。
 PVCがわずかに前年同月を0.4%上回っただけで、他の樹脂は全てマイナス成長となっている。なかでもPSは35.1%減と極度の不振に陥っている。LDPEも15.9%減、PPホモポリマーも16.7%減と不調だ。PPのホモポリマーとコポリマーの合計も14.6%の減少である。1けたのマイナスにとどまっているのは、HDPEの2.6%減とPPコポリマーの8.9%減だけだ。

 中国による汎用樹脂の輸入は引き続き活発に推移している。それにもかかわらず日本からの輸出がこのように低迷しているのは、韓国、台湾、タイなどに加えてサウジアラビアやシンガポールなどの新興国が精力的にシェアを拡大する戦略を展開していて、日本勢が価格面で対抗しにくくなってきているためと見られる。
 1~9月の累計もLDPE、HDPE、PSの3樹脂が前年同期を下回っており、PPとPVCも伸び率が縮小傾向をたどっている。
 
 各樹脂の9月ならびに1~9月計の対中輸出通関数量は次の通り。かっこ内は前年比。
 
 [9月]
 ▽LDPE= 12,543トン( 84.1%)
 ▽HDPE= 10,233トン( 97.4%)
 ▽PP-H=  9,529トン( 83.3%)
 ▽PP-C=  3,762トン( 91.1%)
 ▽PP計 = 13,291トン( 85.4%)
 ▽PS  = 12,223トン( 64.9%)
 ▽PVC = 55,382トン(100.4%)
 
 [1~9月計]
 ▽LDPR=131,356トン( 84.8%)
 ▽HDPE=104,536トン( 97.9%)
 ▽PP-H=105,022トン(106.9%)
 ▽PP-C= 30,061トン(116.4%)
 ▽PP計 =135,083トン(109.0%)
 ▽PS  =135,659トン( 88.0%)
 ▽PVC =448,423トン(104.9%)