2004年08月31日
第2回産業事故連絡会開く「事故再発の防止徹底」に熱意
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:資源エネルギー庁

 経産省は31日、鉄鋼や化学、石油などの産業界代表をメンバーとする、第2回産業事故連絡会を開催し、昨年12月にまとめた中間報告のあと実施したアンケート調査の結果と、先に関西電力美浜発電所で発生した「蒸気配管破損事故」について報告した。また「今後は事故の再発防止に向け、一層の注意を払ってほしい」と要請した。
 
 会合には経産省から製造産業局の塚本修次長、佐々木伸彦参事官のほか、商務情報政策局、資源エネルギー庁、原子力安全・保安院の審議官、課長クラス。産業界からは鉄鋼連盟の下妻博副会長や日化協・石津進也副会長、石化協・小野峰雄副会長、セメント協会・井出明彦副会長、石油連盟・新美春之会長ら合わせて17人が出席し、事故の再発防止に強い熱意を見せた。
 
 なお、経産省では、アンケート調査の結果について、要点を次の通りまとめ報告した。
(1)経営トップの判断として、協力会社を含めた保安・安全確保体制の強化、対策への経営資源の十分な配慮が必要

(2)人的要因としては、スキルを有する熟練者の退職・高齢化、ノウハウを有する若手
人材育成が不十分であること等の問題、特に中小企業でマニュアルの不備が顕在化
(3)設備的要因としては、設備の高齢化による不具合発生、設備のブラックボックス化に伴う現場力低下等の問題に加え、検査頻度や検査項目の見直しや外部評価の視点が不足

(4)経産省も、安全確保に関する人材の育成や技術開発については、必要な施策を展開
(5)その他、設計段階で安全を確保する本質安全設計の視点に沿った設備投資も検討されることを期待