2004年09月03日 |
呉羽化学、炭酸飲料用に「PGA多層ボトル」開発 |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:クレハ |
呉羽化学工業では、バリアー性に優れた包装材料の新製品として、PET(ポリエステル樹脂)にPGA(ポリグリコール酸樹脂)をサンドイッチ状に重ね合わせた「多層ボトル」を開発したため、飲料メーカーと共同で性能評価を開始した。 PETボトルでは対応しにくい炭酸飲料やビール容器として使用できる特徴がある。今後FDA認証などを取得したうえ、2006年度末をめどに本格上市する。ガラスびんに代わるビール容器として、当面、年産1万トン規模で事業化する計画だ。 ボトルなどの包装容器には、酸素や水蒸気の透過度が低い(バリアー性)ことが性能として求められるが、同社は独自の高分子設計技術と加工技術によって「PET/PGA/PET」の多層ボトル成形に成功した。バリアー性が大幅向上したため、食品包装用として使用した場合、長期間品質が保持できる。すでにシェルフ・ライフ(店頭陳列期間)6ヵ月以上を確認済みという。 同社では現在、最終的な製造プロセスの確立を急いでいるが、「PGAボトル」への代替可能な市場規模は大きく、日本国内で清涼飲料が年間300億本、ビールが200億本と推定されている、このため「早期に100億円規模の売上げをめざしたい」といっている。 |