2004年09月03日
中国のエチレン輸入が拡大
1〜7月累計は前年同期の49%増
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 中国によるエチレンの輸入が拡大してきた。7月の輸入通関数量は5,243トンで、前年同月の2.5倍となっている。

 7月の対中輸出国は韓国と日本だけ。韓国品は2,922トンで前年同月の40.1%増。日本品は前年同月にゼロであったのが今年は2,321トンとなった。

 これに伴う1〜7月の累計は3万3,528トンとなる。前年同期を49.2%上回っている。うち韓国品が2万226トンで前年同期の98.3%増、日本品が1万1,285トンで同7.9%減、前年同期ゼロであったシンガポール品が1,998トン、前年同期が2トンにすぎなかったドイツ品が19トンとなっている。

 全体の輸入量は依然としてまだ小さいが、大手商社によると、これは、中国沿岸にエチレンを大量に陸揚げし、かつストックできるだけの施設がまだ整備できていないことによるもので、需要量事態は現在の輸入規模を大きく上回っているという。最近は大掛かりな拡張工事がいくかの港で始まっているので、来春以降に大型エチレンプラントが相次いで完成しても、旺盛な需要を満たすためのエチレン輸入は今後一層拡大するとうのが大方の見方となっている。

 なお、プロピレンの同期の輸入通関数量は12万5,059トンで、前年同期を24.7%上回っている。うち韓国品が5万8,700トン(前年同期比14.9%減)、日本品が5万5,719トン(同98.7%増)、台湾品が1万632トン(同3.23倍)等となっている。