2001年11月01日
経産省・濱田機能性化学品室長「化学産業はもっと自信を」
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:経済産業省

 経済産業省製造産業局の濱田昌良機能性化学品室長は1日記者会見し、同日発足した「機能性化学産業研究会」の目的や今後の検討の進め方などについて、説明した。

 この中でまずわが国化学産業の位置づけについて「プラスチックやゴム製品を含めた総出荷額は約36兆円、製造業全体に占める順位は3位だが付加価値額は17兆円で2位、素材産業として、もっと自信をもっていいのではないか」と、統計やグラフを使って説明した。

 しかし一方で、機能性化学品を志向する各企業の取り組み姿勢については、「ただやみくもに進出すればいいものでもない」とし、世界の上位3社に入るようなタイヤ、写真フィルム、半導体材料メーカーがなぜ“強み”をもっているのかを参考に「新たなビジネスモデルを描き、適用していく必要がある」との点を強調した。

 同室長によると、今後の機能性化学品に対する考え方について「ものやかたちでとらえるのではなく、機能そのものでとらえていく必要がある」「素材の開発も、材料と加工を一体化し、部材産業としての位置づけが求められる」と、説いた。さらに「新たなビジネスモデルを構築し、取り組んでいけば、わが国化学産業の将来は明るい。もっと自信をもつべきだ」との点を強調した。

 研究会はこれらを論点として年内にあと2回開催、来年1月には報告書を作成することにしている。