2004年09月10日
旭化成ケミ、硝酸の価格も再修正へ
ナフサ高に対応、13日からキロ4円引き上げ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:旭化成、旭化成ケミカルズ

 硝酸の大手メーカーの一つである旭化成ケミカルズは、9月13日出荷分から硝酸の国内価格をキログラム当たり4円引き上げることとし、需要家各社に対して説明と説得を開始した。
 
 今回の値上げは、今年4月に打ち出した同3円の価格修正に続く最近では2度目のもの。もっとも、前回は需要家各社の強い抵抗で目標を大きく下回る小幅の値上げにとどまり、採算を是正できないままこんにちまできている。
 今回の上げ幅を同4円としたのは、前回目標としていた今年第1・四半期のナフサ価格(1キロリットル当たり2万7,600円)見合いの価格体系作りが不発に終わったのに加えて、ナフサ価格がその後も大幅上昇を続けてきたため前回打ち出した幅の修正では採算を確保できない事態となってきたからという。
 原料ナフサの国内価格は、第2・四半期分が同2万9,100円に再上昇、そして第3・四半期分は同3万円に、さらに第4.四半期分は同3万5,500円まで上がるとの見方が一般的となっている。同社では、こうした事態を内部の合理化努力だけで切り抜けていくのは不可能であり、採算を確保していくには原料の高騰分を製品価格に着実に転嫁していくほかないと説明している。