2004年09月13日
上海市奉賢区が経済開発区を積極拡大
工業総合開発B区、化学工業分区など
【カテゴリー】:海外
【関連企業・団体】:BASF、バイエル、パイオニア、松下電工

 上海市の南側に位置し、杭州湾に面する奉賢区から倪耀明・奉賢区副区長を団長とする訪日代表団一行12名が来日、日本企業の誘致活動を行っている。
 
 同区は総面積705平方キロ、人口70万人で、7つの鎮(町村)と5つの開発区を統括している。上海市工業総合開発区は上海浦東国際空港から46キロ、虹橋空港から30キロの距離。開発中の上海洋山深水港まで49キロ(10万トン級の深水バースを持つ)で、高速道路網にも近い。道路は南北に10本、東西に6本ある。
 
 同区は目下、工業総合開発B区や上海化学工業区奉賢分区を建設中で、昨年末に完成した上海閔行輸出加工区(2平方キロ、計画面積は3平方キロ)や既に完成している奉賢現代農業園区(20平方キロ)、海湾観光区(海岸線13.7キロ)、また、2010年ごろまでに完成をめざす上海海港総合経済開発区(15平方キロ)などと合わせ国際的な経済都市に発展させたい意向。

 倪団長は「改革開放いらい約20年経済開発を行い、力をつけてきた。昨年の市の工業生産は対前年比42%増の455億元(1元は13円)、輸出は79.6%増の8.2億ドルに達した。輸出加工区の完成で、すべての手続きが1ヵ所でできるようになった。電力はことしの夏は努力して供給できた。06年には供給が保証できるようになる」など明るい表情で語った。
 
 奉賢区の北部にある工業総合開発区は総面積20.8平方キロで、インフラのすべてが完成している。長江デルタ新興経済地帯のなかで、もっとも活力のある工業集中である。
 
 03年の生産額は64.7億元で、ことしは100億元を視野に入れている。日本からはパイオニア、松下電工、日野、富士電機、ミツミなど33社が進出、投資額は2.54億ドル(区全体の43.8%)、生産額は15.52億元(同55.1%)になっている。従業員は3,500人(同44%)。業種は電子情報、自動車部品、バイオ医薬、起電、送配電業などで、米国のGE、独のSGLなどの外資や中国普天も参加している。
 
 ことし7月末には第2期(B区)16平方キロも完成した。日本企業は「誠実で高効率、規範的」であり、大いに歓迎したいとしている。
 
 上海化学工業区の重要な部分として建設している奉賢分区は面積12平方キロ。独のBASF、バイエル、米国のハンツマン、プチナなどの国際大手が参加、石油化学、ファインケミカル、バイオ医薬などの生産基地となりつつある。

 問い合わせは奉賢区駐日本事務所(Tel:03-3478-5618)