2004年09月16日
三井化学、溶剤の第3次価格修正を表明
アセトン、MIBK、IPAをキロ16~22円引き上げ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学はアセトン、MIBK、IPAの溶剤3製品の価格を9月27日出荷分からそれぞれ引き上げることにして需要家各社に通告するとともに説得を開始した。

 上げ幅は製品によって異なり、アセトンはキログラム当たり16円、MIBKは同20円、IPAは同22円となる。いずれも今年に入ってから3回目の修正となる。

 今回の修正の理由としては(1)第4・四半期のナフサ価格が前回の値上げのときよりキロリットル当たり5,000円上がって3万5,000円となる見通しとなって採算の維持が不可能となってきたこと(2)アジア市況が中国等の需要の拡大に支えられてナフサに連動するかたちで是正され、その結果、原燃料費アップの製品転嫁が遅れている日本国内の価格との間にいわゆる逆内外価格差が生じるにいたっていること--の2点を挙げている。

 アセトンの上げ幅を16円に設定したのは、ナフサの高騰に伴うコストアップ分が8円、燃料費の上昇分が4円、それにプロピレンの価格の改定分が4円となるため。MIBKの価格を20円引き上げることにしたのは、アセトンの原単位が1.3倍となることによる。IPAの上げ幅を22円にしたのは、アジア市況との格差が22円に開いて採算を確保できない状態となっているためと説明している。

 ちなみに、これら3製品の直近のアジア相場は、アセトンがトン当たり1,050ドルで7月比270ドル高、MIBKが1,300ドルで250ドル高、IPAが1,050ドルで200ドル高となっている。