2004年09月22日
IPAのアジア市況、10月分は一段とアップ
メーカーの定修もあって需給がさらに逼迫
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:なし

 プロピレン系溶剤の一つであるIPA(イソプロピルアルコール)のアジア地域における10月の価格が一段と上昇する見通しとなってきた。

 直近のCFR価格の平均は、トン当たり1050ドル前後だが、10月の引渡し分は同1200〜1250ドルまで上昇しそう。7月の平均に比較すると350〜400ドル高となる。需要家やトレーダーの中には1300ドルを提示するところも出ている。

 IPAのアジア相場が高騰を続けているのは、中国を始めとしたアジア各国の需要がグラビア印刷用インキ向けや半導体の洗浄剤向けを中心に急拡大しているのに対して、下期の供給能力がわが国やシンガポールのIPAメーカーの定修の集中によって縮小しつつあるためアジア全体の需給が一層逼迫してきていることによる。

 アジア地域の需要は、中国の農薬の需要期が始まる年末から年明けにかけてさらに拡大するも通しにある。このため、今後も品不足状態が続くのは必至と見られている。