2004年09月27日
昭和電工、カーボンナノファイバー「樹脂添加用新グレード」開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工は27日、カーボンナノファイバーの新グレードとして、導電性が要求される樹脂向けの添加材料「VGCF-S」を開発したと発表した。今後、リチウムイオン電池向けの「VGCF」とともに、新用途展開を加速する。量産技術はすでに確立済みなので、2005年の量産開始を目指す。3年後年間30トンの販売を見込んでいる。

 新開発の「VGCF-S」は、繊維径 20ナノ・ミリメートルレベルのカーボンナノチューブ(CNT)を樹脂等に添加した場合と同等の導電特性を発揮するとともに、添加材料として不可欠な母材への高い分散・混合特性を実現した。

 信州大学遠藤守信教授と共同開発し、現在、年産40トン規模で事業化している「VGCF」の生産技術をベースに、高い導電性や良好なハンドリング特性を実現するために、繊維径や繊維長を最適化した。

 応用例として、電子部品の微細回路が静電気の放電によって破壊されるのを防ぐために、クリーンルーム内で使用する運搬トレーや治具用の樹脂に添加し、導電性(放電性)を高めるなどが期待されている。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/0927sdk.doc