2004年10月04日
中国の汎用樹脂輸入、8月も品目によって増減に大きな差異
日本品はPVCだけがトップシェア、他は4〜10位
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 中国による8月の汎用樹脂の輸入通関数量は、7月と同様に樹脂によって前年同月比に大きな差異が生じるかたちとなった。
 合計8品目のうち前年同月を上回ったのはPPコポリマー(63.4%増)、HDPE(16.4%増)、ABS(13.6%増)、L-LDPE(13.4%増)、PS(5.8%増)--の5樹脂。PPホモポリマー、LDPE、PVCの3樹脂はそれぞれ2.8%減、10.1%減、20.1%減と不調であった。
 
 各樹脂のトップシェアは従来と大きな変化がなく、LDPEがマレーシア品、L-LDPEがサウジアラビア品、HDPEとPP-HとPP-Cの3樹脂がいずれも韓国品、PSとABSがともに台湾品、PVCが日本品でそれぞれ占められている。PVC以外の日本品のランクは、PP-CとABSが第4位、LDPEとPSが第5位、HDPEとPP-Hが第6位、L-LDPEが第10位にとどまっている。
 
 こうした結果に伴う各樹脂の1〜8月累計は、LDPEの11.2%減を除いて全てが前年超えとなった。この場合もPP-Cの伸び率が最も高く42.2%となっている。各樹脂のトップシェアは、LDPEがマレーシア、L-LDPEがサウジアラビア、HDPE、PP-H、PP-Cの3樹脂が韓国、PS、PVC、ABSの3樹脂が台湾品で占められている。日本品はPVCが第2位、ABSが第3位、PP-Cが第4位、LDPEとPSが第5位、PP-Hが第6位、HDPEが第7位、L-LDPEが第8位--と低迷している。

 中国の8月の輸入通関数量は以下の通り。右は1〜8月累計。単位はトン。かっこ内は前年比。
 [輸入品トータル]
 LDPE  100,735( 89.9%) 862,164( 88.8%)
 L-LDPE 122,609(113.4%) 787,917(116.0%)
 HDPE  211,908(116.4%) 1,631,641(114.6%)
 PP-H  246,328( 97.2%) 1,949,016(114.2%)
 PP-C   28,800(163.4%) 159,910(142.2%)
 PS   124,560(105.8%) 924,231(103.4%)
 PVC   114,126( 79.9%) 1,157,132(104.0%)
 ABS   183,456(113.6%) 1,312,757(117.1%)
 [うち日本品]
 LDPE  8,661(123.2%) 66,935( 88.8%)
 L-LDPE 3,073(172.0%) 27,161(150.5%)
 HDPE  9,887(100.1%) 72,366( 81.6%)
 PP-H 18,565(131.3%) 137,624(115.6%)
 PP-C  1,055(118.0%) 6,888( 97.7%)
 PS   7,867(111.6%) 57,697( 72.2%)
 PVC  38,732(144.0%) 300,704(110.2%)
 ABS  13,133( 95.2%) 97,833(101.4%)