2004年10月18日
国慶節明けのポリオレフィンの引き合い低調
輸出価格も予想に反してほとんど上がらず
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社によると、中国による国慶節休暇明けのポリオレフィンの引き合いが予想に反して低調のまま推移している。
 価格も、アジア各国のサプライヤー各社の高値オファーが通らないため国慶節前のレベルに据え置きとなっているものが多い。陥没状態にあったHDPEとPPホモポリマーの2品種は底上げが認めれつつあるが、その幅はせいぜいトン当たり30ドル前後にとどまっている。
 
 わが国の商社やポリオレフィンメーカーの多くは、国慶節の長期休暇後には中国の需要家各社から活発な注文が相次いで寄せられると期待していた。しかし実際には期待倒れに終わっているというわけ。その背景は明確でないが、多くのユーザーが休暇前に確保した在庫の規模がかなり多かったせいではないかというのが最近の関係筋に共通した見方となってきている。
 
 ただし、わが国をはじめアジアのどの国にもポリオレフィンの供給余力はないので、値を下げてまで成約しようというところは現われていない。このため、もう少し時間がたてば再び引き合いが活発化するのではないかと見られている。
 現在の中国向けのトン当たりの輸出価格(CFR価格)は、HP-LDPEのフィルム用が1,400〜1,420ドル、L-LDPEのフィルム用が1,150〜1,160ドル、HDPEのフィルム用が1,150〜1,160ドル、PPホモポリマーの射出成形用が1,060〜1,070ドル、PPコポリマーの汎用射出成形用が1,250〜1,280ドル--といったところ。