2004年10月19日 |
「出光DSM」解散へ、EPDM事業から撤退 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:DSM、JSR、出光興産、住友化学、三井化学 |
オランダ・DSM社と出光興産の合弁会社「出光DSM」は、このほどDSM側の意向で日本でのEPDM事業から撤退することを決めた。出光興産・千葉工場内にあるEPDM年産4万トン・プラントは9月末から操業を停止しており、合弁会社も解散する方向で両社協議中という。 「出光DSM」は、EPDMを共同事業化するため、平成元年1月に出光石油化学(当時)と、DSM社の折半出資(現在資本金112億円)で設立、同3年に設備が完成して営業開始したが、同11年からはDSMが販売を担当し、合弁会社はDSMの製造委託会社となっていた。 EPDMはエチレンとプロピレンにジェン成分を加えて不飽和結合した合成ゴムで、耐候性や耐熱性に優れ、自動車向けタイヤ、チューブ、ホース、電線などのほかポリオレフィン改質剤などの分野に用途をもっている。 DSMの撤退理由は明らかでないが、同社はオランダに年産8万トンの大型設備を完成したほかブラジルにも工場があり、グローバル戦略を展開する中で、日本からの調達は必要ないと判断したようだ。平成3年のスタートいらいの累計生産量は約30万トンだったという。 なお、国内のEPDMメーカーには、ほかにJSR(四日市・鹿島)年産6万5,000トン、住友化学(千葉)同3万5,000トン、三井化学(千葉)同2万5,000トンの3社がある。 |