2004年10月19日
スチレン工業会がPSのアジアの需給展望まとむ
韓国から余剰玉が日本に流入の心配も
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:日本スチレン工業会

 日本スチレン工業会は19日、PS(ポリスチレン)のアジアにおける中期需給展望をまとめた。

 それによると、06年におけるアジア全体の需要量は532万2,000トンになるとの見方となっている。02年に比べると69万8,000トン増えるとの予想である。各年の伸び率は04年が3%、05年と06年がともに4%と予想されている。

 もっとも同工業会では、この間の伸びは全て中国の需要の拡大で占められ、日本や韓国や台湾はマイナス成長になると予想している。02年から06年までの間の中国の需要の増加量は70万8,000トンになると想定している。伸び率はGDPのそれを下回るとの見方である。

 一方、その中国では供給力も大幅に拡大する見通しとなっている。同工業会では06年末までに合計年産71万トンの増産体制が整備されると予想している。この場合は、輸入量がピーク時の年150万トンから90万トンに縮小することになる。早ければ05年から縮小に向かうと見ている。

 同工業会では、このあおりをストレートに受けるのは、もともと中国輸出の依存度の高く内需の減少が避けられない見通しにある韓国と判断、ついては韓国の余剰玉が日本の市場に振り向けられることが強く警戒されるとしている。