2004年10月21日
出光興産、ポリオレフィン系ポリオール好調 2年後100トンへ
【カテゴリー】:ファインケミカル
【関連企業・団体】:出光興産

 出光興産は21日、高機能化戦略の一環として用途拡大に注力してきた、水酸基末端ポリオレフィン系ポリオール(商品名:エポール)の需要が、電子・電機、自動車などの分野で好調だと発表した。本年度の販売見込み量は約50トン(売上高1億円)だが、2年後の06年度には100トン、08年度には200トンの販売を目指す。

 エポールは、分子末端に水酸基を持っているため、イソシアネート類によって容易に硬化し、ウレタン系エラストマー(ゴム弾性体)になる。
 エポールは以下の特長を有している。

(1)イソプレン系モノマーを原料としているため、ブタジエン系に比べて、高伸長で耐屈曲性良好な物性が得られる。
(2)分子内に二重結合がない(水添)ため、耐熱老化性、耐候性に優れる。
(3)耐熱性、耐薬品性とともに、優れた電気絶縁性と耐衝撃性を有する。

 これらの特長が以下の成長分野にマッチし、用途展開が加速しているという。
(1) 電気絶縁性と耐衝撃性に優れることから、フラットパネルディスプレイ(FPD)用接着剤や電子部品のポッティング材用途。

(2) 高温下においても経時的に安定した物性を有することから、ハイブリッド化に伴い増加している自動車エンジンルーム内の電子部品用接着剤。

(3) 自動車用高輝度ヘッドランプ用接着剤用途では、耐透湿性に難点のある特殊シリコン系接着剤の代替。

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/1021idemitsu.doc