2001年10月29日 |
三菱レイヨン、宇部サイコン、ABS樹脂で、来年新会社 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:宇部興産、テクノポリマー、三菱レイヨン |
宇部興産と米ゼネラル・エレクトリック・カンパニーの合弁会社宇部サイコン、三菱レイヨンは29日、両社のABS樹脂事業を統合することで合意、2002年4月をめどに新会社を設立すると発表した。 わが国ABS業界各社は、家電、自動車など需要産業の海外シフトやアジア地域の競争激化などから国内、輸出とも出荷が落ち込み、厳しい経営環境にあるが、宇部サイコンと三菱レイヨンはこれまでともに高付加価値製品を重視し、安定した、収益力を保ってきたこと、用途分野も宇部サイコンはOA機器分野、三菱レイヨンは車両向けに強みをもち、補完効果が大きいこと、さらに製造面でも効率的な生産体制が構築できると判断、事業統合することにした。 宇部サイコンは宇部に年産11万トン、三菱レイヨンは大竹に同6万6,000トンのABS樹脂設備をもち、合計17万6,000トンと、国内ではテクノポリマー(29万トン)に次いで第2位、国内シェアは22.8%となる。 <統合新会社の概要> ◇商号 未定 ◇資本金 未定 ◇株主割合 宇部興産 約43% 三菱レイヨン 約43% ゼネラル・エレクトリック・カンパニー 約14% ◇事業内容 ABS樹脂事業(ABS、ASA、SAN、AESの各ポリマー及びそれらを使用するコンパウンド品、並びに他の樹脂とのアロイ製品にかかる事業) ◇代表者 代表取締役を宇部興産・三菱レイヨンが1名ずつ指名し、社長は宇部興産からの指名者とする。(なお取締役会の人数構成は株主割合に応じたものとする) ◇本店所在地 東京 ◇工場 宇部市(山口県)、大竹市(広島県) ◇設立形態 会社分割制度を活用した共同新設分割 ◇設備能力 176,000t(ABS樹脂重合設備能力) ◇従業員数 500名程度 ◇商標 原則として、ABS樹脂については「サイコラック」(サイコラックはGE所有の登録商標)、他の製品については新会社独自の商標を使用する。 ◇売上高 設立後3年目の目標として、売上高380億円を目指す。 ◇統合効果 生産体制の効率的集約化、物流費・原料費・固定費の削減等により、年25億円程度の統合効果を実現させる。 ◇設立年月 2002年4月予定 |