2004年10月26日 |
VCMの対中輸出価格、10月分が840ドルにアップ |
東ソー、カネカ等が9月比70ドル高で契約 |
【カテゴリー】:市況 【関連企業・団体】:旭硝子、カネカ、東ソー |
東ソー、カネカ、旭硝子などわが国の塩ビモノマー(VCM)メーカーが中国の塩ビ樹脂(PVC)メーカー各社と進めていた同モノマーの10月分の輸出価格交渉は、トン当たりCFR840ドルとすることでこのほど決着した。91年秋の史上最高値を更新したもよう。 9月の価格に対比すると同70ドルのアップとなる。東ソーをはじめとしたわが国のVCMメーカーのオファー価格がそのまま受け入れられた。これで同モノマーの中国向け輸出価格は、今年7月の680〜690ドルをボトムに3ヶ月連続の上昇となった。前年同月に比べると280ドルの値上がりとなる。 ただし、10月の輸出数量は従来の月間平均の2分の1ていどに縮小する模様。全体でおよそ1万2,000〜1万3,000トンとなる公算が強い。これは、最大のサプライヤーである東ソーが台風16号の影響で南陽事業所内のVCM装置の大幅な操短を余儀なくされたことによる面が大きい。台湾のVCMメーカーも、エチレン不足のため同じくVCMの10月の中国向け輸出を大幅に減らすことになる見通し。このため中国のPVCメーカーの多くは、今月末から減産に踏み切ることになりそう。 |