2004年10月27日
EVAの月間出荷量、前年比2けた増が続く
輸出が著増、国内向けも高成長
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 EVA(エチレン酢ビコポリマー)の出荷の急拡大が続いている。6月以降9月までの4ヶ月間連続で前年同月の実績比が2けた増を記録、最高は8月の23.6%増、最も伸び率が低かった9月でも13.9%増となっている。合成樹脂の中では異例の高成長を続けているわけで、これが今後どういったかたちを辿っていくかが注目される。

 特に伸張率が高いのは輸出で、過去4ヶ月の最高は8月の56.2%増、最も低い9月でも27.9%となっている。同樹脂のある大手メーカーでは、発泡体用品種に対する東南アジア地域からの注文が一段と活発になってきていることが最大の要因と分析している。
 
 もっとも、国内向けの伸び率も他の樹脂とは比較にならないほど高い。最も低かった7月でも6.9%増であり、最高は6月の12.1%増となっている。注目されるのは、既存の分野とは異なる新たな領域向けの出荷量が大きく伸びていると言える点だ。集計の際に「その他」に分類される需要分野の品種が特に大幅な成長を遂げている。4ヶ月の平均伸張率は30%近くに達している。こうした点は汎用樹脂と大きく異なるところで、このため今後もEVAの成長を確実視する向きが関係筋には多い。
 
 なお、同樹脂の今年1月から9月までの総出荷数量は16万7,847トンで、前年同期を9.7%上回っている。うち国内向けは11万4,722トンで8.7%増、輸出は5万3,125トンで11.7%増。