2004年11月02日
樹脂製容器包装のリサイクル、9月も活発
PETボトルは24.7%増、プラ容器包装は34.1%増
【カテゴリー】:環境/安全
【関連企業・団体】:帝人、帝人化成

 日本容器包装リサイクル協会が容器包装リサイクル法に沿って再商品化事業者に委託して9月中にリサイクルした樹脂製容器包装の数量はいずれも前年同月を大幅に上回った。
 PETボトルは1万3,181トンで前年同月の実績を24.7%上回り、プラスチック製容器包装は2万6,438トンで34.1%増となった。プラ製容器包装のうちの白色発泡スチロール製食品用トレーは91トンで前年同月の横並びとなっている。
 PETボトルは「ボトルtoボトル手法」のスタートが、またプラスチック製容器包装の場合は「合成ガス化手法」の拡大が、それぞれの全体の実績の伸びに大きく寄与している。
 
 この結果、今年4月から9月までのリサイクル数量は、PETボトルが7万5,960トンで前年同期比28.5%増、プラスチック製容器包装が14万3,062トンで同26.7%増となった。プラ製容器包装のうちの白色発泡スチロール製食品用トレーは478トンで同1.2%減と低迷している。これは、同協会とは別のルートで回収・リサイクルされるいわゆる業界リサイクル数量が圧倒的多数を占めているせいと見られる。ちなみに平成14年度の業界リサイクル数量は1万2,842トンであった。
 
 一方、PETボトルの9月におけるリサイクルの手法別実績を見ると、繊維化が6,247トンで前年同月比119.9%、シート化が4,964トンで同115.0%、ボトル化が1,260トンで同209.7%、成形品化が567トンで同168.8%、その他が143トンで同133.6%--となっている。ボトル化の急増が特に目を引く。帝人化成とペットリバースの両社が今春から本格プラントの操業を開始したことによるもの。
 4〜9月の累計は、繊維化が3万4,919トンで前年同期比128.2%、シート化が2万8,084トンで同108.5%、ボトル化が1万18トンで同314.1%、成形品化が2,043トンで同101.1%、その他が894トンで同124.2%--となっている。この場合もボトル化の大幅な伸びが目立つ。
 
 プラ製容器包装のうちPSトレーを除く容器包装(いわゆるその他プラスチック製容器包装)の9月の手法別リサイクル実績は、プラスチック化が5,200トンで同144.8%、コークス炉化学原料化が1万1,148トンで同134.0%、熱分解油が459トンで同85.5%、高炉還元剤化が4,897トンで同92.7%、合成ガス化が4,643トンで同245.5%--となっている。合成ガス化の大幅増は、発電に廃プラスチックの高温ガス化熱を利用するケースが増えてきたためと見られる。
 4月から9月までの累計は、プラスチック化が2万5,946トンで同133.4%、コークス炉化学原料化が6万2,075トンで同111.8%、熱分解油が2,894トンで同109.6%、高炉還元剤化が2万8,268トンで同104.2%、合成ガス化が2万3,401トンで同303.4%--となっている。