2004年11月05日
昭和電工、カーエアコン用熱交換器 中国生産開始
現地企業に出資参加、技術・ノウハウを供与
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:昭和電工

 昭和電工(大橋光夫社長)は5日、中国のカーエアコン用熱交換器の有力メーカーである「大洋汽車空調工程(大連)有限公司」に35%出資し、新たにカーエアコン用熱交換器事業を中国内で展開することにしたと発表した。昭電にとって同事業での海外進出は、米国、タイ、チェコに続き4番目となる。
 
 大洋汽車は『大洋昭和汽車空調(大連)有限公司』に社名変更するとともに、昭電の最新の製造技術、ノウハウを導入し、生産能力を現在の年産25万台から、07年には65万台まで増強する。製品はフォルクスワーゲン(VW)グループ2社への納入が決っている。

 大洋汽車は、中国で自動車用配管事業、バス用エアコン事業等を展開する香港の投資会社「香港グランドオーシャン」と、大連の有力企業・氷山グループの中核企業「大連冷凍機」両社の合弁で1993年に設立された(出資比率は香港70%、大連30%)。昭和電工は両社から計35%の株式を譲り受けた。今後は経営に参画し、副総経理を派遣する。

 昭電はVWグループの欧州・メキシコ拠点に、VWガ持つ世界的なスペックに対応したカーエアコン用熱交換器を年間約200万台販売している。大洋汽車の主要顧客もVWグループの第一汽車VW(長春)と上海VWの2社であるところから、昭電に対して提携要請があった。

<佐藤龍雄・昭和電工専務の話>
 フォルクスワーゲンも当社の大連企業への出資参加をウエルカムだと喜んでくれている。中国は自動車メーカー間の競争がますます激化しようとしているが、当社は今後グループとして、VWグループへの販売量拡大だけでなく、中国国内でのカーエアコン用熱交換器のシェアアップも図っていきたい。

【大洋昭和汽車空調(大連)有限公司の概要】
(1)所在地 :中国大連市大連経済技術開発区
(2)代表者 :董事長=張和(大連冷凍機董事長)
(3)設立 :1993年
(4)資本金 :8百万米ドル
(5)株主 :◇香港グランドオーシャン40%◇ 昭和電工35%◇大連冷凍機25%
(6)売上高 :2003年実績=1億5千万元(約20億円)
(7)事業内容 :カーエアコン用熱交換器(エバポレーター、コンデンサ、関連部品)
(8)従業員 :180人

ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/1105sdk.pdf