2004年11月05日
日本ゼオン、ブルーレーザー対応「ZEONEX」新製品開発
【カテゴリー】:新製品/新技術
【関連企業・団体】:日本ゼオン

 日本ゼオン(古河直純社長)は5日、次世代光ディスクとして有力視されているブルーレーザーを使用したBlu-ray及びHD DVD両方式対応の光ピックアップレンズ材料として、高機能熱可塑性透明樹脂シクロオレフィンポリマー(COP)ZEONEXの新製品「ZEONEX340R」を開発し量産技術を確立したと発表した。
 
 現在、光ディスクメディアでは2006年からの地上デジタル放送の本格展開を前に、大容量のハイビジョン映像の録画・再生をも可能にする、ブルーレーザーを使用した高密度な記録・再生媒体の開発が急速に進んでいる。
 
 そのような中、現行のDVD光ピックアップレンズ用の光学樹脂では、ブルーレーザーで長時間使用すると光線透過率が低下してしまうという欠点があり実用に供することができなかった。この為、レンズについては高コストなガラスを使用せざるを得ず、このことはブルーレーザーを使用した記録・再生媒体の普及において大きな障害のひとつといわれている。
 
 今回、同社は、ブルーレーザーの長時間連続照射試験でも光線透過率変化を最小限に抑えた「ZEONEX340R」の開発に成功し、量産技術を確立した。「ZEONEX340R」は、従来の光学樹脂と同様に射出成形でのレンズ量産も可能なことから、ブルーレーザー対応記録・再生媒体の普及に役立つレンズ材料となる。
 
 同製品は、従来のZEONEXRシリーズの新製品として今年11月から販売開始する。2007年度に売上高20億円以上を計画している。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/1105zeon2.pdf