2004年11月08日
PE袋の価格が大幅な上昇
輸入品先行で30〜40%アップ
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:三菱商事

 三菱商事プラスチックなど合成樹脂ならびに加工製品の専門商社筋によると、ポリエチレン袋の国内価格が10月以降各地で大幅に上がってきている。

 かねてから中国をはじめとしたアジア各国から長期契約に基づいて同製品を輸入している国内のフィルムメ−カーや商社各社がアジア地域全域における原料樹脂価格の高騰に対処してそれぞれの輸入品の価格の引き上げに踏み切ったことが起爆剤となって、国産品も含めた製品全ての価格が急速に改善されるにいたっているもの。

 アップ率は、30~40%とこれまでになく大きい。中には50%もの値上がりとなっているケースもある。当初は、ユ−ザーのスーパーやコンビニ各社が値上げに強く反発していたが、国内消費の多くを占める中国品を輸入している商社やフイルムメーカーが従来の価格では安定供給を続けていけない旨を相次いで表明したためまずは輸入品の値上げを認め、次いで国産品についてもレジン価格の上昇分の転嫁を容認しはじめたもの。

 しかも、これまでは四半期単位で価格を見直すことにしていた商慣行を1ヶ月単位に改めたいとするサプライヤー側の希望についても同意を示す向きが現れてきている。全ては需給バランスがこれまでになくタイト化してきたことによるもので、PEフイルムメーカーやバッグメーカーがシェア争いを再開しないかぎりPE袋の価格が再び混乱する心配はないといえそう。