2004年11月19日 |
呉羽化学 「太陽光遮熱機能材料」を開発 |
自動車、建築用ガラス分野に07年の本格上市目ざす |
【カテゴリー】:新製品/新技術 【関連企業・団体】:クレハ |
呉羽化学工業(田中宏社長)は19日、可視光線透過率に優れ、太陽光の熱線を効果的に遮断する「遮熱機能材料」を開発したと発表した。すでに複数の自動車、建材メーカーと性能確認テストに入っており、2007年の本格上市を目ざして準備を急いでいる。 この材料は、同社が光学材料ルミクルUCFとして製品化し、現在シリコンフォトダイオードやCCD等の視感度補正フィルターとして使用されている「近赤外線カット材料」の基本技術を応用して開発した。電子部品に要求されるレベルの高い可視光線透過率と、高い近赤外線カット性能の両方をもっている点に特徴がある。 太陽光は光の波長が長くなるに従い、光の強度が減衰する。視界を明るく保ち、効率よく暑さによる不快感を取り除くには、可視域の光は十分に透過し、すぐ隣の帯域である近赤外線帯域を効率よく遮断することが必要となる。 同社は今回、銅イオンにアクリル、ポリビニルブチル樹脂を分散させた膜を合わせガラスに利用することで新しい熱線吸収窓材を開発した。夏場のビル、自動車、家屋等の冷房用エネルギーを低減できることから省エネ、地球温暖化対策にも貢献できるとしている。 なお同製品は、今月25日から27日までインテック大阪で開催される「ホームビルダーズ“エキスポOSAKA2004”」に、新光硝子工業(本社:富山県砺波市、上杉貞雄社長)から出展する予定。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/1119kureha.doc |