2004年11月24日
EVAの出荷、10月も順調に伸びて2万トン超え
生産は前年の38%増で、10月単月の史上最高
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 EVA(エチレン・酢ビコポリマー)の出荷の好調が続いている。10月の総出荷数量も2万トンの大台を超えて約2万600トンとなった。前年同月の実績をおよそ6%上回っている。ポリオレフィンの中では唯一の成長品種となっている。これでEVAの出荷量は5ヶ月連続の前年同月超えとなった。
 
 もっとも、伸び率は過去4ヶ月に比べるとかなり低い。国内向けが1万4,400トンで前年同月比2%増、輸出が6,200トンで同16%増といずれも過去4ヶ月の伸張率を大きく下回ったためだ。 対する生産量は1万8,900トンで、前年同月を38%上回っている。00年10月の1万7,500トンを抜いて10月単月の史上最高規模となった。3ヶ月連続の前年超えで、しかも伸び率が8月の27%、9月の20%、そして10月の36%と極めて高い点が注目される。4ヶ月続いた出荷の2けた増に対応してLDPEメーカーの多くがEVAの増産に拍車をかけ始めたことによる。この結果、HP-LDPE(高圧法低密度ポリエチレン)の生産が抑制されるかたちとなっている。
 
 こうしたことに伴う1〜10月の累計は、生産が18万9,200トン、出荷が国内向け12万9,200トン、輸出5万9,300トンの合計18万8,500トンとなった。前年同期に比較すると、生産は11%、国内向け出荷は8%、輸出は12%、出荷合計は9%それぞれ前年同期を上回っている。このままのペースでいくと、今年の総生産量と総出荷量はともに、史上最高規模となる。