2004年11月26日
欧米では自動車メーカー等が塩ビを再び採用へ
世界塩ビ会議で欧米の塩ビ業界が実態を紹介
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:トクヤマ、塩ビ工業・環境協会

 欧米における自動車メーカー等の間で塩ビ樹脂(PVC)を再び採用する動きが顕著になってきたーー。これは、11月4〜5の両日に韓国ソウルで日本と韓国の両国が共同で開催した「GVC(Global Vinyl Conference)世界塩ビ会議」に出席した塩ビ工業・環境協会の西出徹雄専務が26日の定例記者会見の席上、同会議において交わされた様々な情報を紹介した中で明らかにしたもの。
 
 同会議には、日、韓、米、カナダ、シンガポール、南アフリカの各国と欧州7ヵ国の計12ヵ国の代表が参加、環境問題や新製品開発等の現状について活発に情報と意見を交わした。同専務は、「その中でとくに強く印象に残ったのは、欧米では自動車メーカー等によるかつての塩ビ離れが最近影をひそめ、最適な部分には迷うことなく塩ビを使用する流れが主流になりつつあるとの報告が行われた点」と説明、加えて「日本でもこうした流れを早く定着させるべく、塩ビ業界が一層努力していく必要があると痛切に感じた」とも述べた。
 また、中原茂明・同協会会長(トクヤマ社長)も「塩ビバッシングが欧米で薄らいできた点はわれわれに取っても嬉しいニュース。日本でも同様に自動車メーカー等で再び塩ビが積極的に採用されるように、VECとしても啓蒙・普及活動に一層力を入れていきたい」と今後の協会活動のもう一段の充実にかける意欲のほどを示した。