2004年11月26日
VCMの11月の対中輸出価格交渉が決着
10月比35〜40ドル安の800〜810ドルに
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:旭硝子、東ソー

 東ソー、旭硝子などわが国の塩ビモノマー(VCM)メーカーが中国の塩ビ樹脂(PVC)各社との間で進めていたVCMの11月分の輸出価格交渉がこのほど決着した。
 
 契約価格はメーカーによって、あるいは取り引き量の多寡によって若干異なるが、おおむねトン当たりCFR800〜810ドルとなった模様。10月分に比べるとトン当たり35〜40ドル安となる。日本側各社は前月の据え置きを希望していたが、中国側が800ドルの大台割れを強く求めてきたため歩み寄って800ドル台を維持することで折り合った。4ヵ月ぶりの値下げである。
 
 これには、8月以降毎月続いた輸入VCMの高騰分を中国のPVCメーカーが製品価格に転嫁しきれないまま同樹脂の不需要期を迎えたことが大きく影響している。例年、11月から翌年1月上旬までは多くの化学製品の不需要期に当たるので、12月の価格交渉も日本など輸出各国にとっては厳しいものとなりそう。