2004年11月30日
三井化学、PTAの対中価格を若干引き上げへ
12月分を970ドルでノミネートして交渉開始
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学は29日、中国のポリエステル企業各社に対して12月のPTAの輸出価格をトン当たり970ドルに引き上げたい意向を伝え、同意を求めた。11月の価格は965ドルであったので、今回のノミネート価格の上げ幅は従来と異なり極めて小幅と言える。
 
 同社は、12月の目標価格を比較的低めに設定した理由として二つの点を挙げている。その一つは、最近の同繊維価格の下落によって採算割れに陥った中国のポリエステル繊維メーカーの多くが例年の不需要期入りにタイミングを合わせて相次ぎ減産に踏み切っている点にあり、そしてもうひとつは、原料パラキシレン(PX)の12月の価格が同1025ドルにとどまる公算が濃厚となってきたことにあると同社では説明している。
 このうちのPXの12月の価格については、10月比75ドルアップとなった11月の価格の10ドル高にとどまると同社では判断している。