2004年12月01日
石化品の10月の輸出通関量、多くが前年割れ
樹脂は各社の内需優先策でPP以外が全て縮小
【カテゴリー】:実績/統計
【関連企業・団体】:財務省

 財務省が30日にまとめた10月の輸出通関統計によると、主要石油化学製品の10月の輸出通関数量は多くが前年同月の実績を下回った。特に合成樹脂が顕著で、PPを除く汎用樹脂の全てが前年同月割れとなった。これは、多くの樹脂メーカーが在庫不足の中で内需優先策を取ったことによるものと見られている。
 
 逆に前年同月を上回った製品の中では、フェノールの89.1%増、アセトンの70.9%増、酢酸の35.2%増などが目を引く。
 注目のオレフィンの輸出量は、エチレンが前年同月比51.2%の1万4,319トン、プロピレンが同113.6%の3万4,829トンとなっている。
 一方、1〜10月の累計は10月とは逆に過半の製品が前年同期の実績を上回っている。

 主要石化製品の10月の輸出通関数量は以下の通り。かっこ内は前年同月比。右は1月からの累計。
▽エチレン  14,319( 51.2%)  249,534( 99.5%)
▽プロピレン 34,829(113.6%)  279,274(102.4%)
▽ベンゼン  14,704( 84.0%)  227,068(103.0%)
▽PX     149,927( 82.2%) 1,648,029( 95.5%)
▽SM     75,824( 85.9%) 1,101,172(113.8%)
▽EDC     11,100( 97.0%)   67,131(369.7%)
▽VCM     58,148(102.6%)  619,299( 94.4%)
▽EG     17,647(121.5%)  154,855( 96.9%)
▽PH     11,976(189.1%)   72,652(125.2%)
▽アセトン   9,344(170.9%)   63,306(248.3%)
▽MEK     11,674( 79.9%)  103,434( 80.4%)
▽酢酸     6,503(135.2%)   50,234(118.4%)
▽PTA     35,752( 69.9%)  485,840(104.6%)
▽AN      9,560( 89.4%)  159,178( 90.8%)
▽TDI     17,573(110.3%)  153,742(118.6%)
▽Cラクタム  16,434( 60.0%)  223,245( 95.5%)
▽LDPE    19,581( 93.2%)  193,701(102.2%)
▽HDPE    15,544( 86.5%)  164,274( 85.5%)
▽PP-H    28,107(122.0%)  263,724(107.9%)
▽PP-C     8,531(107.5%)   86,509(102.1%)
▽PS      8,945( 97.4%)   95,167( 82.4%)
▽PVC     52,890( 87.0%)  586,482( 95.8%)
▽ABS     22,330( 94.3%)  219,164(107.8%)
▽PC     20,341( 97.9%)  183,522( 98.7%)