2004年12月03日
「日中化学官民対話」6日上海市で開催、ダンピング問題など
【カテゴリー】:行政/団体
【関連企業・団体】:東ソー

 中国との貿易や投資が活発化する中、3回目を迎えた「日中化学官民対話」が6日、上海市で開催される。日本からは経産省の眞鍋隆化学課長を官代表、日化協・日中化学産業交流連絡会の田代圓代表世話人(東ソー会長)を民代表として約50人が出席。中国商務部対外貿易司の朱興龍副処長、CPCIA(中国石油・化学工業協会)の譚竹洲会長、SINOPEC(中国石油化工有限公司)幹部ら中国側代表と当面の問題について意見交換し交流を深める。
 
 会合は、まず両国政府代表が「化学産業の現状と課題、今後の展望」について報告。このあと個別の問題に移るが、日本側は「貿易問題」「知的財産権の保護」など、中国側からは「省エネ・リサイクル問題」を取り上げ、率直に話し合うことになっている。
 
 日本側は貿易問題ではとくに、これまで中国が積極的にアンチダンピング措置を発動してきたことに触れ、「日本からの輸出は、中国市場拡大を意図したような、不当なものではない」ことをていねいに説明し、理解を求める。
 
 知的財産権では、「中国発」の模造品や偽ブランド品がプラスチックや化粧品、農薬などに広く出回り、これによる被害が増大しているところから、適切な対処を強く訴える。
 
 また省エネ・リサイクル問題では、わが国の「レスポンシブル・ケア活動」を中心とした環境問題への取り組みを報告する。リサイクルではプラスチック・リサイクルを推進してきた歴史や法律、実績などを説明する。最近完成した、PETボトルの回収・再利用施設や高炉原料化システムについても紹介する予定だ。
 
 翌7日は、この日に同市で開幕するCPCIA主催の国際展示会「第7回中国国際化工展」を見学したあと、上海金山地区にあるCINOPECの石油化学工場や、逝江省嘉興港区の開発現場を訪ねる予定になっている。
 
ニュースリリース参照
http://www.chem-t.com/fax/images/1203keisansyo.doc