2004年12月07日 |
シンテック、米国塩ビ事業大幅増強へ「原料から一貫生産」 |
【カテゴリー】:経営 【関連企業・団体】:信越化学工業、シンテック |
信越化学工業は7日、世界最大の塩ビメーカーである米国シンテック社(本社:米ヒューストン、信越化学の100%出資)がこのほど、電解設備を含む原料からの一貫生産体制を確立、樹脂の生産能力も大幅拡張する新たな投資計画を決めたと発表した。 世界の塩ビ市場における圧倒的な地位をさらに堅固なものとするため、先手を打って拡張していくとしている。 シンテックは、これまで塩ビポリマーのみ生産してきたが、新たに約10億ドルを投入し、塩ビ原料からの一貫工場を建設する。新設するプラントは、塩ビモノマー年産能力75万トン、塩素45万トン、ソーダ50万トン及び塩ビポリマー60万トン。同社はこれを2段階に分けて行う。 第一段階では、モノマー年産50万トン、塩素30万トン、ソーダ33万トン、ポリマー30万トンで、2006年末の完成を目ざす。第二段階は、2007年末完成を目標とする。立地はポリマー工場が既にあるテキサス州かルイジアナ州のいずれかの予定。投資資金は全額自己資金で賄う。 最終的には、原料のエチレンを経済性によっては自前で生産することも選択肢の一つとしており、今後時間をかけて検討する。このような大型計画を米国で行うこととした理由として、「北米はカントリーリスクが少ない」こと、「堅調な塩ビ需要の伸びが見込まれる」こと、さらに「長期的に見て競争力のある原料の安定調達が可能であること」などをあげている。 ニュースリリース参照 http://www.chem-t.com/fax/images/1207shinetsu.doc |