2004年12月10日
中国からのポリオレフィンの注文が大幅に縮小
加工業界に買い控えの動きが広まる
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社各社によると、12月に入って中国からのポリオレフィンの注文が大幅に減ってきた。11月の発注量の5割あるいは6割まで縮小する需要家も少なくないという。

 それに連動してオフアー価格も総じて引き下げられつつある。こうした事態は、あるていど予想されていたことではあるが、実態はそれよりもはるかに深刻と述べる商社が多い。

 中国の需要家の多くが大幅な買い控えに踏み切っている背景については、韓国や台湾、さらにはサウジや日本など対中輸出各国がこれまで相次いで実施してきた各樹脂の値上げ分を製品価格に転嫁できなくなった加工企業が操業短縮に乗り出してきた点を最大の要因に挙げる向きが多い。中には、一時的ながら休業に踏み切っている加工企業も存在するという。

 こうした中で、最近の契約価格は、PPホモポリマーを除いて相次ぎ下降傾向をたどっており11月分のトン当たり30〜50ドル下回る価格での契約が増えている。各商社とも、こうした事態が年末で終わるのか、あるいは来年の旧正月明けまでつづくのかは見極めがつかないとしている。