2004年12月10日
三井・出光両首脳が会見「統合効果大きい」
【カテゴリー】:経営
【関連企業・団体】:出光興産、プライムポリマー、三井化学

 三井化学、出光興産両社の首脳は10日緊急記者会見し、ポリオレフィン事業統合新会社「プライムポリマー」の設立を発表するとともに、その意義や抱負を語った。
 
 中西宏幸・三井化学社長は「統合効果は非常に大きい。当初は08年までに年間60億円の合理化を見込んでいたが、100億円に上方修正した」と統合の意義を強調。当面の目標として「HDPEとLLDPEはグレードの統合や生産系列の集約化を急ぐ。PPは小型プランとを集約化して競争力を強化する。収益面では08年にROA8%の実現を目ざす」と語った。
 
 天坊昭彦・出光興産社長は「ポリオレフィンという中核部門の統合なので、重要な意味を持っている。新しいカルチャーを1日も早くつくり、顧客の信頼とニーズに応える会社として発展することを期待している」と、新会社への期待が大きいことを示した。
 
 新会社の社長に就任が決った木村峰男・三井化学専務は「ポリオレフィンは石化産業でも中核となる部門なので早期に統合の成果をあげ、両親会社の体質強化に寄与したい。異なる文化を融合させて大きな統合効果をあげていくが、基本はグローバルな視点で市場ををとらえ、自らの体質を強化していくことだ」などと抱負を語った。
 
 また副社長となる濱田眞治・出光興産執行役員は「今回の事業統合によって、世界を見据え、時代を先取りして発展していく会社が実現できた。両社のもつ製品、技術の強みを生かしていきたい」と語った。