2004年12月13日
新日石化学、PXの12月価格交渉を決着
11月比10ドルアップで大手需要家と合意
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:新日本石油、新日本石油化学

 新日本石油化学は、かねてからパラキシレン(PX)大手需要家との間でPXの12月分の価格交渉を進めていたが、トン当たり1,025ドルとすることでこのほど合意した。11月分に比べると10ドルの値上げとなる。
 
 当初の同社の打ち出し価格は11月比60ドル高の1,075ドルであったが、需要家各社が強く抵抗してきたため上げ幅を圧縮した。年初から続いた値上げによってポリエステルメーカーの採算が悪化してPTAの市況に天井感が出てきた点を考慮した、と同社では説明している。
 現に、PTAの中国向けスポット価格は、中国の投資抑制政策や金融引き締め策に原料価格の相次ぐ引き上げが加わってのポリエステルメーカーの採算悪化と原油価格の下落の影響によって軟化の傾向にある。また中国では、ポリエステルチップの減産の動きも出てきている。
 
 もっとも、今回決定したPXの価格を今年1月に比べると370ドル(56.5%)高い。前年同月に対比すると385ドル(60.2%)アップとなる。
 この結果、10〜12月期のPXのアジア価格は993ドルとなった。前期を165ドル(19.9%)、前年同期を361ドル(57.1%)上回っている。