2004年12月14日
三井化学、エラストマーの価格を引き上げへ
先ずは輸出価格を200ドルアップ
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:三井化学

 三井化学はエラストマー(EPT)の価格を海外向けと国内向けの両方ともに修正する方針を固めた。

 先ずは、生産量全体のおよそ半分を占めるアジア諸国向けを12月20日船積み分からトン当たり200ドル引き上げる。次いで、国内向けをキログラム当たり10円底上げする考え。

 いずれの場合も、採算を維持するため原料オレフィンの高騰分を製品価格に転嫁するというもの。アップ率は輸出価格がほぼ10%、国内価格が4〜5%になる模様。

 現在同社は、千葉とシンガポールの2ヵ所でEPTを製造しており、設備能力は合計で年産20万トンでわが国のETPメーカーの中では最大規模となっている。

 対する需要は、内外ともに、自動車部品向けを中心に活発化しており、今後は軽量シューズ向けも加わって全体がさらに拡大する見通しにある。このため新価格が受け入れられる環境条件は十分あると見られている。