2004年12月15日
レジ袋の来年第1・四半期の価格もアップ確実
大手商社がスーパー等の量販店を説得
【カテゴリー】:原料/樹脂/化成品
【関連企業・団体】:なし

 大手商社と大手スーパーやコンビニとの間で進められているショッピングバッグ(レジ袋)の来年第1・四半期納入分の価格交渉が大詰めにきた。多くの商社が今年第4・四半期対比10%の引き上げを強く主張しており、量販店の多くがそれを容認する方向に傾いている模様。
 
 わが国で消費されるレジ袋のおよそ3分の2は、中国をはじめとしたアジア諸国からの輸入品で占められていると見られる。その多くが大手商社経由で持ち込まれるので、納入価格のほとんどが大手商社と量販店各社との間の交渉によって決定されるパターンとなっている。
 ほとんどの場合が四半期単位で決められており、今年は第3・四半期と第4・四半期とで合計30%の引き上げが実施されたと見られている。これは、アジア地域におけるHDPEならびにL-LDPEの価格が特に下期に入ってから急激に上昇してきたためアジア諸国のレジ袋メーカーが原料のアップ分を製品価格に転嫁する行動をとり始めたことによるものであった。
 
 最近のアジアのポリエチレン市況は、中国の樹脂加工企業の買い控えによって軟化傾向にある。しかし、レジ袋メーカーが現在使用している樹脂は過去1〜2ヶ月内に手当てした高水準の価格のものなので、当面の製造・販売品については引き続き値上げが不可欠としてわが国のトレーダー各社に値上げの受け入れを強く迫っている状況にある。