2004年12月22日
新日石化学のBZの輸出価格、1月分は660ドルに
大手需要家とスポット相場見合いで合意
【カテゴリー】:市況
【関連企業・団体】:新日本石油、新日本石油化学

 新日本石油化学は21日、ベンゼンの来年1月の輸出価格をトン当たり660ドルとすることでアジア地域の大手需要家各社と合意したと発表した。
 
 同社はこれまで、輸出価格については米国のベンゼンのコントラクト価格(US/CP)とナフサ価格の双方の変動に連動させて四半期単位で決定する方式を取ってきた。それを来年1月以降は、ナフサなどの原料価格とアジアにおけるベンゼンの需給状況、さらにはベンゼン誘導品の採算性や他の地域のベンゼン相場--等のいくつかの要素を睨み合わせながら月ごとにユーザーと事前に交渉して値決めする手法に改めることにして、需要家各社と話し合いを進めてきていた。その結果、先ずはスタートの1月の価格についてユーザー各社の同意を得たもので、2月分以降も同様の方法で前月中に決定していく。今後はこれがアジアのベンゼンの指標価格となっていくことになりそう。
 
 今回の決定に当たっては、10〜12月のUS/CPの下落に連動してアジアのスポット相場が600ドル半ばまで下降している点やSMなど誘導品の価格も軟化傾向をたどっている点などを考慮した模様。